第二部– category –
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【26】天下の悪妻リーズと結婚の約束 ~アリョーシャの墓穴を掘る娘
アリョーシャはホフラコワ夫人の屋敷を訪ね、彼に恋文を寄越した娘のリーズに結婚を申し込みます。しかしながら、既にヒステリックな気性が感じられ、不幸な未来しか見えない、おばちゃん心配しちゃう一場面です。 -
【25】 イリューシャと少年たち ~未来の12人の使徒とカラマーゾフ姓の由来
アリョーシャは川縁で石を投げ合う少年たちに出会います。小柄なイリューシャは一人で少年グループに立ち向かい、アリョーシャはイリューシャを庇おうとするが、逆にイリューシャに石を投げられ、指に噛みつかれる。幻の続編で十二人の使徒となる少年たちとの出会いと「カラマーゾフ」の意味について解説。 -
【24】イワンなんか糞くらえ、ミーチャはごきぶりみたいに踏みつぶす ~老親の妄執と息子への憎悪
アリョーシャが父の家に立ち寄ると、フョードルは快く歓迎するが、ドミートリイとイワンに対しては「ビタ一文もやりはせん」と嫌悪感を露わにする。アリョーシャはそんな父を抱擁し、フョードルも驚いたようにアリョーシャを食事に誘う。そしてそれが最後の別れになってしまう、印象的な場面。 -
【23】 だれにも愛されない人の為に祈りなさい ~ゾシマ長老の遺言とパイーシイ神父の訓諭
アリョーシャの心の支えであるゾシマ長老は互いに愛し合うよう遺言を伝える。一方、長老に批判的なフェラポント神父は無知な修道僧を相手に不思議を説き、人心を惑わせる。老齢のパイーシイ神父はこれから俗界に出るアリョーシャに、似非キリストに気をつけるよう教え諭す。 -
ロシアの修道僧 人間の孤立の時代と偉大な思想を絶やさぬ試み
なぜなら今世紀においては万人が個別に分裂して、だれもが自分の穴に閉じこもろうとし、だれもが他人から遠ざかって、自分の身も、自分の所有物も他から隠そうとし、あげくは自分が他の人々に背を向けられ、逆に自分も他の人々に背を向ける結果になっているからです。ゾシマ長老の説教は、ドストエフスキーから全人類に向けた遺言でもある。