アリョーシャ(アレクセイ・カラマーゾフ)– キャラクター紹介 –
![](https://dostoevsky.onl/wp-content/uploads/2023/01/karamazov-aleksay-portrait.jpg)
本作の主人公。カラマーゾフ家の三男。フョードルと第二の妻ソフィヤの間に生まれた。
天真爛漫な青年で、「理想の進路を示してくれた」という理由から神の道を志す。高徳の僧、ゾシマ長老を尊敬し、一生を捧げる覚悟だったが、カラマーゾフ家の問題を知った長老に「父と兄たちの側にいなさい」と諭され、僧院を出る。幼なじみのリーズと婚約。
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【19】「神はあるのか」「いいえ、ありません」「イワンのほうが正しいらしいな」
カラマーゾフ家に帰ったアリョーシャをフョードルは歓迎し、イワンとテーブルを囲んで歓談する。「神はあるのか」という有名な問答をキリスト教の『復活』に喩えて解説。イワンとアリョーシャの違い、現実主義者のフョードルの知性が感じられる名場面。 -
江川卓の作品解説『カラマーゾフの兄弟』 / ドストエフスキーとアリョーシャの運命
ドストエフスキー急逝によって書かれることなく終わった幻の続編と生涯を貫く父親殺しのテーマについてロシア文学者の江川卓が解説。難解で知られる『カラマーゾフの兄弟』を読み解く手がかりとしておすすめ。江川氏の情熱と励ましが感じられる名文です。 -
【4】 幸福に必要な鈍感力・アリョーシャ ~鋭敏な知性はむしろ人間を不幸にする
次男イワンが他人の施しを自分の恥と感じ、気むずかしい青年になったのに対し、アリョーシャはそれを苦とも屈辱とも思わず、誰からも愛される明朗なキャラに育ちます。父フョードルにも気に入られたアリョーシャの魅力と幸せに必要な「鈍感力」について解説。 -
【序文】「カラマーゾフの兄弟」の全てが凝縮した『作者より』と二部構成の謎
『カラマーゾフの兄弟』は二部構成であったことが序文で語られます。ドストエフスキーの死によって書かれることのなかった第二の小説(幻の続編)について考察。 -
イワンとアリョーシャの兄弟愛 江川卓の『謎とき カラマーゾフの兄弟』より ~桜んぼのジャムのエピソード
イワンとアリョーシャが大審問官について語り合う場面に登場する『桜んぼのジャム』を実際にロシアで食して感激した江川先生のエピソードを紹介。天国への入場券をつつしんでお返しするというイワンの心情と、カラマーゾフの血を受け継ぐアリョーシャの皇帝暗殺に関するコラムです。