スメルジャコフ・フョードロヴィチ– キャラクター紹介 –

カラマーゾフ家の料理人。痴れ者リザヴェータがカラマーゾフ家の風呂場で産み落とした子供で、父はフョードルと噂されている。忠僕グリゴーリイに育てられるが、呪われた生い立ちゆえに捻くれ者になる。無神論者のイワンを尊敬している。
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【36】イワンの哀しき別れ ~おれは卑劣漢だ!
イワンはドミートリイと父の間の悲劇を予感しながらも、父に対する嫌悪感から、父の願いを蹴ってモスクワに向かう。それを見越していたスメルジャコフは「賢い人とはちょっと話すだけで面白い」とほくそ笑む印象的な場面。 -
【35】 悪魔は迷う心にささやく ~スメルジャコフとイワンの破滅
「旅立つべきか、とどまるべきか」思い倦ねるイワンにスメルジャコフはフョードルとグルーシェンカの秘密の合図、首から提げた3000ルーブリの封筒について話し、「わたしがあなたの立場でしたら、何もかもほうりだして、さっさと行ってしまう」とそそのかす。コラム『悪魔とは何か』と併せて。 -
【31】現代のジョーカー スメルジャコフの怨念 ~卑しい生まれと認められぬ存在
痴れ者リザヴェータから生まれたスメルジャコフは「父親はフョードル」という噂から、自分もカラマーゾフ兄弟の一員ではないかという思いを抱いている。優れた才能を姫ながら、卑しい出自ゆえに蔑まれるスメルジャコフの鬱屈した心理を描く。 -
【16】 いやな臭いのリザヴェータと聖痴愚(ユロージヴァヤ)
シュメルジィ(臭い)の名で呼ばれる白痴女リザヴェータが妊娠すると、「父親はフョードル」と噂が立つ。フョードルは否定するが、産み月になると、リザヴェータはカラマーゾフ家にやって来て、男の子を生みおとす。フョードルの徒となるリザヴェータとスメルジャコフの数奇な生い立ちを江川卓の解説を交えて紹介。 -
【18】 スメルジャコフと悪魔 ~ 無神論と反キリストの違い
調理係のスメルジャコフは不幸な生い立ちから拗けた人間に育つ。忠僕グリゴーリィは信心深い子に育てようとするが、屁理屈ばかり並べて、聖書の言葉を素直に受け取ろうとしない。「悪魔=誘惑する者」のスメルジャコフの内面と信心の本質について語られる場面。
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